ウユニから苦労してたどり着いた街、アルゼンチン サルタ。
ワインと肉を堪能した僕らが次に向かう場所、それはイグアスの滝!
有名すぎるこの滝。
世界最大の滝を観ずには帰れないっしょ!! てことで今回の記事は、イグアスの滝への経由地点『プエルトイグアス』の町への旅路の記録です。
ではいきましょう!
そもそもイグアスの滝はどこにあるの?
僕『ところでさ〜、イグアスの滝ってどこにあんの?』
妻『知らない、、、』
僕『、、、、、』
全くのノーマーク、イグアスの滝。有名だけど行くなんて夢にも思ってなかったから、全くどこにあるのかが分からない。
宿に戻り、リサーチをする。
『、、、遠い』
なるほど。
アルゼンチンて広いのね。
薄々感じてたはいたけど、これはかなりの大移動になる。
このイグアスの滝から18キロ離れた町、それがプエルトイグアスとなり今回の目的地。
本来ならブエノスアイレスに行く予定だったが、ここで大きく進路変更するか否か。
真逆。
でも、ここは行くでしょ。
一生に一度あるかないかの旅路。ここで行かぬは後悔の念に襲われかねない。
果てしない旅の幕開け
僕『行こう!、、、で、どのくらい時間かかるんかね?』
妻『知らない、、、、』
リサーチ。
その結果を知って愕然とした。
『え?嘘っしょ?』
萎える数字が出てきました。
なんと25時間。まさかの24時間超え。
これは無理。痔になるよ。
んじゃ飛行機はと言うと、めちゃめちゃ高い。
相場は2万〜5万。早割でもない当日乗りなら、かなりの高価格。
さらに日本のような国内線とは違って、乗り換えがあるため5〜6時間の旅となる。
アルゼンチン恐るべし。
迷いの感情が目をさます。
『、、、やめよっか、、』
でも実はこの感情。分析すると自分達の悪い癖を露呈しているにすぎない。
行きたいところへ気の向くままに行く。
それが旅の楽しみの一つ。
東京での慌ただしい時間の使い方のせいで、移動に使う『時間』は損であると思い込んでいるだけ。
僕らは知っている。大移動は自分をアップデートする良い機会なことを。
妻と意思は合致し、25時間の旅を楽しむことに決定。
VAMOS!
プエルトイグアスまでのバス会社
サルタの長距離バスターミナルはサンマルティン公園のすぐ隣にある。
ここに様々なバス会社がひしめき合っている。
この中で僕らが使ったのはこの会社。
プエルトイグアス行きのバスは、ターミナル内に数社あり、その日のタイミングで発車するものが限られている。
僕らが乗ったのは『PLUS ULTRA MERCO BUS』
とにかく今日中に出たかったのと、初めて行く町だったから到着が遅くなりすぎないものをセレクトした。
出発時間/18:00
到着時間/19:30(+1)
乗継/2回
価格/2100ペソ(¥7400)
※アルゼンチンペソは乱高下が激しいため都度、価格は変動。
移動時間/25h30m
アルゼンチン軍の警戒心
バスは予定通り18:00に出発。
車内は広くて快適。
南米のバスは居心地が良い。
途中、バスは何度か休憩所やガソリンスタンドに寄って旅路を行く。
真夜中のスタンドで何かを弄るお父さん。
パクり?ご苦労様です。
こういう意味のわからない画によく遭遇するのがTHE南米。
疲れもあったのか気づけば深い眠りについていた矢先、笑えない珍事が発生。
それは突然やってきた。
車内灯が突然ついたのは、あたりが暗い闇に包まれた真夜中。バスは道の路肩で急に停車した。
時計の針は午前2時を指している。
眠い目を擦りながら、ぼんやり見え始めた車内。
そこに軍人と思われる男が2名乗車してきた。
『、、ん?何何?』
彼らは先頭から一人一人の身分証をチェック。
『あ〜誰か探してるのかね、、』
妻を起こし、僕らもパスポートを準備した。
前の人の順番になった時、目の前まできた軍人。
『うわ、、でけ〜〜』
普通に2メートルはあるであろうアルゼンチン軍人。あっちから見たら、こっちは完全にホビット族だ。
まさに巨人。
多分、一瞬でひねられて『ポキっ』ってなって終わりだろう。
そして僕の順番に。
もちろん何の悪さも、やましいものも持ち合わせていない。それでも感じるこの緊張感。
日本の警察とは桁違いの圧力。
指でチョチョイとされ、穏便に笑顔でパスポートを渡すホビット族。
めくるパスポート。
めくるパスポート。。
まだ、めくるめくるパスポート。。。
『、、、、、、長くね?』
ページ戻ってまためくるパスポート。
明らかに長い。他の人より。
と思った矢先。
僕のパスポートを持ってバスを降りていく軍人。
『あれ?』
車内に漂う変な空気。
僕も状況がいまいち読めなかったけど、すぐ我に返った。
僕はどうやら怪しい人間と判断されたらしい、、、
いやいやいや、おかしいでしょ。普通の日本人だよ?何も悪さはしていない。
この時のバスの乗客達の冷たい眼差しを僕は忘れない。
数分後、戻ってきた軍人。
目で訴えかける僕。
『ね?なんの問題もないでしょ?』
『降りろ!』
ー『え?』
『降りろー!』
ー『はい!』
この珍事、本当に恐怖でしかなかった。
外に出された僕と妻。
外にはもう二人の軍人がいて、その中のボスみたいな奴に詰められる。
もちろんスペイン語だから何言ってるのか分からないけど、どうやら、僕らが今まで周遊してきた国を見て、麻薬の運び屋だと勘違いしたっぽい。
他の乗客の荷物をかき分けてまで僕らの荷物を探し、路上でおっ広げて捜索。
そこまでする?って位の入念さ。
必死になって、僕らがツーリストであることを伝えた。
パスポートに押したマチュピチュのスタンプや、チチカカ湖のスタンプ。
それでもしつこい彼らは僕のカメラの中を見て、やっと納得していた。
消沈してバスに戻った僕らに、隣の席のオヤジのグーサイン。
なんのグーサイン?
とりあえずめっちゃ疲れた夜。お休みなさい。
プエルトイグアス到着!
日付が変わって既に乗継は2回終了。
当初、不安だった乗継も、バス会社がちゃんと誘導してくれるので、さほど難しさはない。
昨晩の珍事からか、僕ら夫婦は異常なまでに疲労していたけど、徐々に変わりゆく景色にまた元気付けられる。
山岳地帯を抜け、いよいよジャングル地帯に入ってきた。
土は赤く染まり、大気は熱気に満ちているのが分かる。
今回は、ラ・キアカ〜サルタ間のようなトラブルはなさそうだね。
25h30mとという罰ゲームのようなバスの旅。
気づけは終点プエルトイグアスの街に。
いや、辛いっすよ。
文字に起こすとあっさりしてるけど、24時間超えは単純に『飽きる』
プラスして、クーラー効きすぎの極寒の車内。
南米の大地を滑走する車窓から見えた街プエルトイグアス。
いざイグアスの滝へ!
VAMOS!